《とある平和な村はずれの教会》
アズマ 「今日も平和だなあー。人も一人も来ないしなあ。」
ラック 「――あのー、すいません、牧師さん。ちょっと聞きたいことが…」
アズマ 「ひぃぃぃぃ!!」
(音:ズダダダダ)
ラック 「え!?・・・なんでそんな遠くに逃げるんですかー?!」
アズマ 「すすす、すいません!つい・・・で、何の用ですかー!?」
ラック 「そんな遠くにいたら聞こえないよーー!!そっちいくよー!」
アズマ 「ええええ!?ちょっと待ってくださいぃぃ!!」
ラック 「もう来たし。【早っ】ここ何て村ですか?」
アズマ 「えっと、あの、その…」
ラック 「ちゃんとしゃべってよぉ。」
アズマ 「あああぁ、すみません。ハスト村です。」
ラック 「んーー、地図地図・・・あ、あった。えっと、ハスト村だっけ?」
アズマ 「は、はい。・・・あ、これです。」
ラック 「ここかぁ。あ、逆方向に来ちゃってるじゃん!どうしようかなぁ…雨降りそうだしなぁ…
この村に宿屋ってある?」
アズマ 「うーん、なかったような気がします。」
ラック 「そっかぁ。うーん、どうしよう…」
アズマ 「もしよければこの教会に泊まっていきませんか?部屋一つぐらいなら空いてますから。」
ラック 「え、いいの?」
アズマ 「はい、いいですよ。」
ラック 「やったー!!ありがとう!」
《教会の中》
(音:ホウホウ)【←※梟です!人がホウホウ言ってんじゃないんです!!
隣の部屋から聞こえるんじゃないんです!信じてください!(うざい)】
ラック 「うまいよこれ!ほんとに美味い!」
(音:モグモグ)【←※食べてる音です!怪しい宗教とかじゃないんです!本当に!!】
アズマ 「あぁ、そんなにいっぺんに食べると喉につめますよ。」
ラック 「むぐっ・・・ごほッごほッげほっ」
アズマ 「大丈夫ですか!?水です!」『お約束な人だなあ・・』
ラック 「ん、アリガト・・・(音:ゴクゴク)【←※飲んでる音で(以下略)】
ぷはー!!あー、死ぬかと思ったー…うまいからどんどん食べちゃったよ。これあなたが作ったの?」
アズマ 「え、あ、そうです。」
ラック 「上手だねえ。すごくおいしいよ。最近野宿ばっかだったからこんな美味しい物久しぶりだよ!!」
アズマ 「そうですか?ありがとうございます。」
ラック 「ごっちそーサマ♪おいしかった!」
アズマ 「あ、じゃあ部屋に案内しますね。」
ラック 「うん。」
アズマ 「こっちです。」
(音:トコトコ)【足音よ?】
(音:ザーザー)
ラック 「あ、やっぱり雨、降ってきたね。」
アズマ 「そうですねえ。・・・そういえば、あなたはどうして旅をしているんですか?」
ラック 「どうしてって?」
アズマ 「例えば、目的とか…」
ラック 「えーっとねえ・・・あ、これ他の人には内緒ね。実は・・・世界征服!!」【バーーーカーーーーだーーーーーー!!!!】
アズマ 「世界征服ですか。いいですね。」【ええぇぇぇぇ!!?!?!】
ラック 「でしょ!?あと歩き回るのすっごく楽しいし♪」
アズマ 「うーん、僕も旅に出ようかな・・・」
ラック 「じゃあ一緒に行かない?」
アズマ 「え?いいんですか?」
ラック 「うん、もちろん!!仲間がいた方が楽しいし心強いからね!」
アズマ 「ありがとうございます!!・・・あ、ここです、部屋。」
ラック 「うん、じゃ、また明日ね。晴れるといいね!」
アズマ 「そうですね。おやすみなさい。
(音:バタン)【人の倒れた音とかじゃありません】
・・・よくあんな重そうなもの持ってられるなあ…すごいなあ。」
《次の日》
【またこれで無事夜が明けるあたり・・・(笑)】
(音:チチチ)【鳥の鳴き声】
(音:コンコン)
アズマ 「おはようございます。朝ご飯の準備が出来ましたよ。」
ラック 「うーーん。おはよう。すぐいくよー」
(音:トコトコ)
ラック 「うわあー!いい匂い!」
アズマ 「おはようございます。よく眠れましたか?」
ラック 「うん!布団とか久しぶりだからさぁ、もうぐっすり。」
アズマ 「あ、座ってください。」
ラック 「うん。」
アズマ 「どうぞ。」
ラック 「うわあ、おいしそう・・・頂きまーす!
(音:モグモグ)
うん、うまい!」
アズマ 「ありがとうございます。」
ラック 「ご飯食べたらすぐ出発するよね?」
アズマ 「ええ。あ、実はその前に寄りたい所があるんですけど。」
ラック 「うん、いいよ。それが終わったらガーベストに向かって出発ね!」
アズマ 「ガーベストっていったら、この国で一番大きな町ですよね?
何をしに行くんですか?」
ラック 「情報収集! やっぱ世界征服となると色んな国の情勢とか知っとかないと。」【案外ちゃんと考えてるんだな。】
アズマ 「なるほど〜。」
ラック 「ごちそうサマー。」
アズマ 「ごちそうさまでした。」
ラック 「よっし、出発だー!」
アズマ 「あ、その前に片付けです。」
《村長んち》
ラック 「ここ?」
アズマ 「は、はい、ここです・・・」
ラック 「ねぇ、人と会いたくないなら村の端っことか通ってくれば良かったんじゃぁ・・・」
アズマ 「う〜ん、そうですね。その通りです。」【←ラックの後ろに隠れている。】
ラック 「ここなんなの?」
アズマ 「村長の家です。入りましょう。」
村長 「おおぉ、これはこれは。よう来なすった。」
アズマ 「こんにちは。」
村長 「今日は何の用じゃな?教会への寄付なら今はできんぞ。金がないからのぉ。ホッホッホ。」【ジジイ・・・!】
アズマ 「いえ、今日は違います。」
村長 「では何の用じゃい?」
アズマ 「実は―――旅に出ようと思うんです。」
村長 「旅じゃと!?これまたどうしてじゃ?!この村が嫌いになったのか!?」
アズマ 「いえ、そうではなくて・・・昨日、この方が家に来て、 村の外の話を聞いているうちに、【いつの間に!?】
旅に出たくなったんです。」
村長 「そちらの方かい?おや、その武器は・・・はっ!まさか!!」【(笑)】
ラック 「え?何?」
村長 「それは、まさにキャノン砲ではありませぬか!?そんな大きなものは初めて見た…お客人、それを扱えるのか?!」
ラック 「え、うん、そうだけど。」
村長 「キャノン砲…小さいものでも扱うのが難しく、大きなものなら多量の魔力が必要で、 また重量も半端でないため、使い手は世界に数十名、いや、数名とまで言われているが 驚異的な威力を持つので、武器マニアはこぞって欲するという …あのキャノン砲じゃな?!」【すごい説明的セリフですな】
ラック 「そうなの?よく知らないんだけど。」
村長 「話がそれたのぉ。【お前がそらしたんだろう!!】 しかし、お前さん、教会はどうするんじゃ?」
アズマ 「そうですね…今まであってなかったようなものだし、少しぐらいおいておいても大丈夫だと思います。 それに…もう、決めたんです。」
村長 「そうか。・・・お前さんが決心したなら、もう止めようもないよ。」
アズマ 「ありがとうございます!!」
ラック 「やった〜♪ありがとう、村長さん!じゃあ行こ!」
村長 「ただしたまには帰って来るのじゃぞ。」
アズマ 「はい。今までお世話になりました。」
村長 「達者でな。」
ラック 「それじゃあまたね、村長さん。」
アズマ 「それでは。」
(音:ギィ バタン)
村長 「さびしくなるのぉ。」
《村の外》
アズマ 「ガーベスト、ですよね?それならこっちですね。看板に書いてありますし。」
ラック 「看板に書いてあるなら間違いないよネ♪
でもよかったよね!村長さんがOkしてくれて。」
アズマ 「ええ。」
ラック 「仲間もできたし、楽しい旅になりそうだなぁ!」
(音:ガサッ)
ラック 「誰?!」
??? 「へっへっへ・・・ここを通ったのが運のつきだったなぁ。」
山賊A 「俺たちゃ山賊だーーー!!」【なんだかなぁもう。】
山賊B 「財布置いてけやぁーー」
山賊C 「そうだ、そうだーー」
ラック 「なんだって!? ・・・って、…木に張り付いてる場合じゃなさそうなんだけど。」
アズマ 「すすす、すいません・・・」
ラック 「うーん。仕方ないなぁ。 こいつらぐらいならオレ一人でもやれると思うから、そこから動かないでね。」
(音:ガション)【←発射用意】
アズマ 「は、はぃ・・・・」
山賊B 「あ、親分、こいつ俺たちのことナメてますぜ!」
山賊C 「そうだ、そうだ、そうだ!!」
山賊A 「なにぃ!?ムカつくヤツらだなぁ! 金さえ出しゃあ生かしてやるつもりだったがそうもいかねぇようだな!やっちまええぇ!!」
山賊C 「そうだ、そうだ!!やっちまえ!」
山賊A 「うるせぇ!(音:ゴキッ)【何の音!!?】おまえもだよ!」
山賊C 「へ、へい!!覚悟しろよーー!」
ラック 「出力抑えて――っと。よし、いっけええぇぇ!!」
(音:チュド――――ン)
山賊たち「ギャアァアァアア¥*@☆%;◎」
ラック 「よっし、快調!!出力抑えたから死んでないとは思うけど、 これに懲りたら山賊なんてやめて真面目に働きなよ!」
アズマ 「す、すごい・・・」
ラック 「うん!すごい威力でしょ♪
…そういえばさぁ、今さっき気づいたんだけど。」
アズマ 「なんですか。」
ラック 「オレ、あなたの名前知らないや。」
アズマ 「あ、実は僕もあなたの名前知りません。」
ラック 「あはは、おあいこだねぇ。」【おあいこて!】
アズマ 「今まで気づきませんでした。はははは。」【じゃんくて!】
二人 「はははははははは。」【こいつらは…!!!】
ラック 「オレ、ラフィクス。長いからラックでいいよ。」
アズマ 「僕はアズマ・ミツヅキです。よろしく。」
ラック 「よろしくね、アズマ♪
じゃあ、気を取り直してしゅっぱーつ!」
アズマ 「でも・・・」
ラック 「ん?何?」
アズマ 「さっきの衝撃であそこの看板倒れちゃって、どっちに進めばいいのか分かりませんよ。」
ラック 「え・・・。」
アズマ 「・・・・・・・・・」
ラック 「・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
そして、彼らの旅は無駄に長く続くのであった。
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