電波と犬とワルツを。





―――馬鹿増殖中。―――

《森の中》

ラック 「ほんとにこっちであってるの?」
アズマ 「でもさっき見つけた看板にはこっちって書いてあったし
     合ってると思いますけど…」
【よかったね。看板見つかったのね!】
ラック 「結構歩いてるのになかなか着かないねぇ。」
アズマ 「そうですねぇ…」
ラック 「あ、あそこに看板があるよ。えーっと。」
看板  『←ガーベスト ↓ハスト』【ハストは地下にあるんですか。】
ラック 「じゃああっちだね。」
アズマ 「・・・でもあの看板、さっきも見たような気がするんですけど…」
ラック 「うーん。そうかなぁ。・・・そういえばこの道もさっき通ったような気がする。」
アズマ 「やっぱり迷ってるんですかね。」
ラック 「でもさ、看板どおりにきたから合ってるよきっと。」
アズマ 「そうですよね。」
??  「お二人さん、自然がお好きなんですか?」
ラック 「うわ?!」
アズマ 「ひぇ?!」
??  「どうなんですか?」
ラック 「あ、なんだ、人か。ビックリしたなぁ!!
     うん、自然は好きだよ!・・・あれ?アズマ?」
アズマ 「ひぃーー・・・すいません・・・」
ラック 「アズマ・・・なにも木に隠れることないだろ。
     で、お姉さん、なんでそんなこと聞くの?」
??  「いえ、ここで休憩してたらあなた方が何回も何回もここを通りかかるものですから。
     そんなにこの森が好きなのかと思いまして。」
ラック 「え、本当に!?
     やっぱ迷ってたんだ・・・。あの看板も信用できないなぁ・・・」
??  「ああ、あの看板ですか?あれなら2時間ほど前に壊してしまったので適当に直しといたんですよ。
     だから信用しない方がいいです。」
ラック 「え!?何で壊したの?!」
??  「触ったら壊れたんです。何故かなんて知りませんよ。」【ウソだ!蹴りでもかましたんだ。】
ラック 「・・・そっか。どうりで迷うわけだよな…。
     あの、ガーベストへの行き道分かりますか?」
??  「あなたがた、ガーベストに行くんですか?」
ラック 「うん。」
??  「奇遇ですね。残念ながら私もです。」
ラック 「何で残念ながらなの?・・・そうだ、目的地同じなら一緒に行きませんか?」
??  「え・・・どうしましょうか・・・」
ラック 「行こうよ。旅は道連れっていうし。」
??  「仕方ないですね・・・」
ラック 「やったー!!それじゃあよろしくね!オレ、ラフィクス!ラックって呼んでね。
     で、あっちがアズマ。おーい、アズマー。」
アズマ 「は、はい。・・・アズマ=ミツヅキです。よよよよろしく…」
ラック 「アズマは照れ屋なんだよ。初対面の人にはこうなんだ。
     で、お姉さんの名前は?」
エマーシャ 「エマーシャ・ソインです。」
ラック 「エマーシャさん…長いし言いにくいからエマでいい?」【長いし書くのめんどいからエマでいい?】
エマ  「バカにしてるんですか?いいわけないでしょう。」【んな殺生な。】
ラック 「え・・・いいじゃん、エマ。」
エマ  「まぁ、今すぐ死にたいならご自由にどうぞ?」
ラック 『そんなに嫌なんだ…』
エマ  「それより、パートナーの方大丈夫?」
ラック 「あー、そのうち慣れるんじゃないかな。」
アズマ 「すみません…」
エマ  「情けない…」
ラック 「じゃあ仲間も増えたし出発だぁーーー!」
エマ  「…どっちへ?」
ラック 「え、エマ道知ってるんじゃないの?」
エマ  「エマって呼ぶな。…知りませんよ。
     知ってたらこんなところで2時間も時間つぶしたりしません。」
【知らないなら早く誰かに聞くとかしなさい。】
ラック 「そっかぁ・・・どうしよう・・・
     そういやお腹空いたなぁ。お昼にしようよ。」
エマ  「出発するんじゃなかったんですか。」
アズマ 「で、でも、おなかが空いたらどうしようもないですから…お昼にしましょう…」
ラック 「わーい、ごっはん、ごっはん♪」
エマ  「ふぅ…」


《食後》

ラック 「あー、おいしかった♪」
エマ  「腹がはったら眠くなりますよね。」
ラック 「そうだねー。昼寝しよっかー。」
アズマ 「あ、あの、夜までに町を見つけないと野宿する破目になりますよ…」
ラック 「それもそうだね。とりあえず町見つけて、それから寝ることにしようよ、エマ。」
エマ  「いつの間にかエマで定着してるし・・・」
ラック 「え、何??」
エマ  「死にたいんですか?」
ラック 「え、何で?!」【悪気ない。】
エマ  「もういい…
     で、どっちにいくんですか?」
ラック 「えーーーーーーーーーーーーーっと、
     ……じゃあ右で!!」
エマ  「そんだけ溜めてそれか。全くお前はいい加減だな…」
ラック 「じゃあ左?」
エマ  「変えるな。
     …まぁ、他に頼るところもないし、動物的勘もたまには当たるかもしれないし。
     信用しましょう。」
ラック 「アズマー、エマに信用されたよー♪」
アズマ 「え、あ、あのっ…」
エマ  「…アズマさん。何か文句でも?」
アズマ 「いいいぃえ!…ないです…」【弱!!】
エマ  「じゃあ行きましょう。」
ラック 「右ね!!」【右かい】


《しばらくして》

ラック 「あれー、なんかさらに迷ってる気がするー…」
アズマ 「そうですね…」
エマ  「やっぱりあなたを信用した私がバカでした。」
ラック 「アズマー、エマの信用失ったー……」【このこ…!!】
アズマ 「あ、あの…」
エマ  「何か文句でも!?」
アズマ 「ひ、ひぃーーー!!」
ラック 「もうすぐ夕方だし、早く町見つけないとねー…」
エマ  「ここで野宿は嫌ですね。何か出そうですし…ふふ…」【楽しそうやな。】
ラック 「なんか出るかなー?何が出るかな♪」【楽しそうやな。】
アズマ 「・・・」【楽しくなさそうやな。】
     (音:ガサガサッ)
アズマ 「!?何かいますよ!」
ラック 「何か出た?!」
エマ  「何でしょうね?」
     (音:ガサッ)
??  「あ、」
ラック 「!人だ!!」
アズマ 「ひぃぃぃぃーー!!」
??  「?!何だ?!」
エマ  「あーー、ワタシタチ、アヤシイモノデハアリマセン。」【ロボ語?】
ラック 「十分怪しいよ、エマ!!
     いや、でも本当に怪しいものじゃないから、オレたち。」
エマ  「まあ自分で怪しくないっていってる奴って信用できませんけどね。」
ラック 「確かにね・・・って、いや、エマが最初に言ったんだろ!」
エマ  「ふ…」
??  『なんなんだこの人たち・・・』
ラック 「あ、オレたちホントにただの旅人ですから!!
     ところで・・・、あなたはどこに向かってるんですか?」
??  「…ガーベストですけど・・・」
ラック 「じゃあおんなじだ!オレたち道に迷ってるんです。
     一緒に行きませんか?」
??  「・・・私も分からないんですけど・・・」
ラック 「え・・・困ったなぁ、どうしよう・・・」
エマ  「…バカ?」
ラック 「酷ーーっ
     あ、そういえば忘れてたけど、アズマどっかいっちゃったよね。どこいったんだろ。」
エマ  「忘れてるお前も十分非道。」
アズマ 「あ…あの・・・」
ラック 「あ、アズマ!戻ってきたー!」
アズマ 「じ、実は町を見つけたんですけど…。」
??  「本当ですか?!どこです?」
アズマ 「ひい!あああぁあの、すぐそこです・・・」





(C)芝・想架創


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